フォト_ギャラリー

2020年9月19日 [ 第584回 ]

 ダイゼン,コアオアシシギ,チュウシャクシギ,アカアシシギ,余録;ダイゼン同定の根拠

 

 

 

 ダイゼン(幼鳥と思われる) Grey Plover Pluvialis squatarola

 分類:チドリ目 チドリ科

 全長:29.0cm

 翼開長:59.0cm

 分布:全国で旅鳥または冬鳥。

 生息環境:干潟、河口など。

 食性:ゴカイ、甲殻類、昆虫など。

 フォトギャラリー:第574回他参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:11時20分43秒

 シャッタースピード:1/500秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:11時26分22秒

 シャッタースピード:1/320秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:12時15分57秒

 シャッタースピード:1/400秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×





 

 

 

 コアオアシシギ(上中央、中手前、下中央) Marsh Sandpiper Tringa stagnatilis

 分類:チドリ目 シギ科

 全長:24.0cm

 翼開長:55.0〜59.0cm

 分布:全国で旅鳥。

 生息環境:水田、河川、干潟など。

 食性:幼虫、甲殻類、魚類など。

 フォトギャラリー:第400回他参照

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:11時00分25秒

 シャッタースピード:1/500秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:11時02分57秒

 シャッタースピード:1/250秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:11時03分52秒

 シャッタースピード:1/500秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×





 

 チュウシャクシギ Whimbrel Numenius phaeopus

 分類:チドリ目 シギ科

 全長:42.0cm

 翼開長:76.0cm〜89.0cm

 分布:全国で旅鳥。

 生息環境:海岸、干潟、農耕地など。

 食性:カニ、カエル、昆虫など。

 フォトギャラリー:第476回他参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:12時52分12秒

 シャッタースピード:1/400秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×





 

 

 アカアシシギ Common Redshank Tringa totanus

 分類:チドリ目 シギ科

 全長:28.0cm

 翼開長:50.5cm

 分布:全国で旅鳥。北海道で夏鳥。

 生息環境:湿地、水田、干潟など。

 食性:甲殻類、貝類、昆虫など。

 レッドリスト:絶滅危惧U類(VU)

 フォトギャラリー:第577回他参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:14時01分44秒

 シャッタースピード:1/250秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×


 撮影日:2020年9月3日

 撮影時間:14時02分22秒

 シャッタースピード:1/250秒

 絞り値:F16

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:1000mm(換算1500mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
        :Nikon Teleconverter TC−201 2×


 今回は前回と同日の大阪南港野鳥園で見られた野鳥たち。 この日はダイゼンが展望塔足元の石 の上に乗ってくれた(本種1枚目・2枚目)。 その色味からムナグロだろうという意見が強く僕もなかな か確証が得られなかったが羽を広げた瞬間ムナグロとの識別点の腋羽が黒いのが見えてダイゼンと の確信を得た(下記余録@参照)。 しかも至近距離だったので小さくてなかなか見えない第一趾もどう にか撮れた(下記拡大写真参照)。 第一趾は非常に小さいので(多分数ミリ)余程条件が揃う幸運で も無ければ永久に撮れないだろうと思っていたが今回奇跡的なチャンスに恵まれた。 しかも現場では 手応えが無く帰宅後撮影データを血まなこになって探したらたった1枚これが見つかった。 チドリ科で これが有るのはダイゼンとケリ、タゲリだけ。 他のチドリはムナグロも含め第一趾が無い三趾足だ。  動かぬ証拠とはこの事だ。 この後一旦ロストしてから再び足元に来た個体(本種3枚目)も同一個体 かどうかが不明なので辛抱強く観察していたら腋羽が見えてダイゼンと同定出来た(下記余録A参 照)。 ムナグロの様な色味なのは幼鳥だからと思われる。 雰囲気だけでムナグロと判断していたら そのままになるところだった。 誰かがこうだと言えば益々そうだと思い込んで見てしまう。 最近よく似 た色味のムナグロが居たので余計に話をややこしくした様だ(フォトギャラリー第578回参照)。 とかく 先入観が人心を惑わす。 ところで同じチドリ科の中で何故ダイゼン、ケリ、タゲリだけに第一趾が有る のだろうか。 初めにチドリ科共通の祖先の第一趾が退化してからダイゼンなどが分化したのならダイ ゼンにも無い筈だ。 つまりチドリ科の祖先には第一趾が有ったはずでありムナグロやダイゼンに分化 した後にダイゼン、ケリ、タゲリ以外のチドリの第一趾が個々に退化したはずだ。 つまりこれはよく似 た環境に居る者はよく似た形態に進化する収斂進化の一種と思われる(フォトギャラリー第438回参 照)。 と言う事はダイゼンの第一趾も退化傾向にあるとも考えられる。 現に第一趾の無い個体も居 ると言われるし有っても接地しない痕跡程度の小さな趾でありもはや不要のものだろうからだ。
 コアオアシシギも居たが小さいうえに近くまで来てくれず何とかこの画像だ。 同定の限界ぎりぎりだ。  周りに写り込んでいるのはアオアシシギで、こうして並んでくれなければもっと識別が困難だっただろ う。 都合良くアオアシシギが近くに居ない時はアカアシシギなど他のシギを指標(モノサシ)にするとい うのも手だ。 例えばアカアシシギより小さければアオアシシギのはずは無いと判る訳だ。
 チュウシャクシギも数羽居たが姿を見せても何故かすぐに葦原の死角に入ってしまいシャッターチャ ンスは少なかった。 しかし今回のメンバーの中では際立って大型なので近くに来た時はそれなりの迫 力が有った。
 最後のアカアシシギは最近ここに居着いている個体で、怪我しているらしくずっと足を引きずって歩い ている。 どこで怪我したのか分からないがそれでも生き残っているのだから野鳥の生命力は凄いなぁ と感心する。
 ところでシギたちは警戒時よく首を上下に振る動作をする。 以前レンジャーに聞いた話ではこれは 物を立体視する為であり対象物との距離感を正確に測る為だとの事だ。 顔の両側に眼が付いている から通常は立体視が出来ないが首を上下させる事により片方の眼だけで立体視に近い効果が得られ る理屈だ。 両目が前を向いている猛禽類などが首を前に向けたまま横にスライドさせる動作も同様 で、特に遠くに有る物を単に両目で見るより更に正確に立体視する事が出来ると考えられる。


 ムナグロ:フォトギャラリー第578回他参照
 ケリ:フォトギャラリー第567回他参照
 タゲリ:フォトギャラリー第445回他参照
 アオアシシギ:フォトギャラリー第574回他参照


 余録;
 ダイゼン同定の根拠

 
 @ 腋羽が黒い(動画から切り取った画像)

 
 A 腋羽が黒い(下もダイゼン)


 拡大写真;
 ダイゼン同定の根拠
 
  第一趾(後趾)が有る




トップへ
戻る
前へ
次へ