フォト_ギャラリー

2017年12月17日  [ 第337回 ]

 ミヤマホオジロ,ヤマガラ

 

 ミヤマホオジロ(雄若鳥?) Yellow-throated Bunting Emberiza elegans

 分類:スズメ目 ホオジロ科

 全長:16.0cm

 翼開長:21.0cm

 分布:全国で冬鳥。

 生息地:山地の林など。

 食性:昆虫、蜘蛛、草木の種子。

 フォトギャラリー:第335回他参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2017年12月6日

 撮影時間:11時39分23秒

 シャッタースピード:1/125秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D40

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 ヤマガラ Varied Tit Poecile varius

 分類:スズメ目 シジュウカラ科

 全長:14.0cm

 翼開長:22.0cm

 分布:全国で留鳥または漂鳥。

 生息環境:平地〜山地の林など。

 食性:昆虫、蜘蛛、種子など。

 フォトギャラリー:第328回他参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2012年10月24日

 撮影時間:10時52分48秒

 シャッタースピード:1/160秒

 絞り値:F6.3

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:兵庫県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 今回もミヤマホオジロの撮影で前回のカシラダカと同じくD40が活躍した。 前日までの暖かさから一 転して急に気温が下がったこの日は野鳥の姿がどこにも無く半分あきらめモードで探鳥していた。 そ んな日にも野鳥たちはどこかでちゃんと生きているはずだ。 寒さをこらえてうつむきながら歩いていた 僕の視界の先にミヤマホオジロの姿が有った。 地面に落ちている種子などをついばむのが割と好き らしく高木の高い所からなかなか降りて来ない他種よりも撮りやすいのが有り難い。 今季早くも4回目 の観察(その内3回はこの現場付近)となったミヤマホオジロは僕にとってわざわざ狙って撮りに行く対 象ではなく毎シーズン日常的に見ている被写体だが、この時は10羽ほどの群れが一度は僕から逃げ 去ったのにすぐに戻って来て地面をついばみながら次第にこちらへ寄って来た。 最接近時はわずか 5m以内の至近距離だったから珍しくちょっとシビレた。 僕は別に物陰に隠れていた訳ではなく立った ままカメラを構えていただけだった。 もともと余り警戒心の強くない野鳥だがここまで無警戒なミヤマ ホオジロはちょっと記憶に無い。 野鳥たちの多くはそこに我々人間が居ると分かっていてもこちらがじ っとしていれば驚くほど近くに寄って来る場合が有る。 焦って追い掛け回すと逃げて行くのは当然だ が、かと言ってわざわざテントやブラインドを張って隠れたりしなくてもじっとしているだけで野鳥の撮影 は充分可能だ。 なおD40は連写速度が野鳥撮影には不足(秒間2.5コマ)なので1枚づつ狙って写 す意識が必要となる。 とりあえず連写してたまたまどれか1枚上手く写ればいいという訳には行かな い。 しかもバッテリーが耐用年数を迎えているのかフル充電から30枚ほどでバッテリー切れを起こす 状況だから久々にフィルムカメラに戻った様な感覚だ(10年以上使っているからバッテリーもよく持っ た方だと思う)。
 さて、季節違いなヤマガラの在庫写真を載せたのには訳が有る。 先日自然歩道を歩き始めたら突 如ストロボの光が目に刺さった。 見るとテントを張った中から望遠レンズが突き出ている。 よく見ると レンズの先には餌台がありヤマガラが来る度にストロボが光っていた。 どうやらヤマガラごときに餌 付けしているらしかった。 餌台の近くにはご丁寧にどこから調達したのか真っ赤に紅葉した木が立て てありその足元にはレフ板がセットされている。 想像するにカメラマンはいかにも秋らしい紅葉に止ま るヤマガラの煌びやかな映像が欲しかった様だ。 さぞかし取って付けた様な画像が得られた事だろう と思う。 こういう手合を見ると僕の様なアマチュアから見ても素人丸出しに見える。 大掛かりな撮影 機材だけはプロ級だが野鳥カメラマンとしては通用しない人なのだろうと思う。 野鳥たちの在るがまま の姿を撮れば掲載写真の様に見た目の美しさはほとんど無いし枝被りなど当たり前で逆光に悩まされ る事もしばしば。 背景も枯れ葉やら枯れ枝やらが散らかってゴチャゴチャしているのが普通で綺麗な 紅葉などに都合良く止まってくれる事の方が少ない。 それが野鳥たち本来の生態であり飾らない自然 な姿なのだ。 そういう姿を見慣れているから整い過ぎた映像はどこか不自然に見えてしまう。 彼らは 野鳥ファンなどではなく単に手っ取り早く自分のイメージ通りの映像が欲しいだけの素人さんなのだと 思う。 在庫写真を載せた訳は話のネタに改めてこの事を言っておこうと思ったもののこのコラムの為 にヤマガラを新たに撮るほどの気力が湧かなかっただけの事だ。



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