フォト_ギャラリー

2017年10月28日 [ 第325回 ]

 ハリオアマツバメ

 

 

 ハリオアマツバメ White-throated Needltail Hirundapus caudacutus

 分類:アマツバメ目 アマツバメ科

 全長:21.0cm

 翼開長:50.0cm

 分布:本州以北で夏鳥、九州以南で旅鳥。

 生息環境:平地〜山地の林、草地、河川、湖沼などの上空。

 食性:昆虫。

 フォトギャラリー:初登場

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2017年10月25日

 撮影時間:14時30分36秒

 シャッタースピード:1/2000秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 撮影日:2017年10月25日

 撮影時間:13時48分02秒

 シャッタースピード:1/4000秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 いつもの通りタカの渡りを見ようと出掛けたポイントで空を見上げていたら上空を猛スピードで横切る 姿が有った。 辛うじて咄嗟に撮影出来た画像を確認するとハリオアマツバメらしいと判った。 ハヤブ サなどの様に上空からの降下により加速するのではなく自力で羽ばたいて水平に飛ぶ速さでは断トツ に速く飛ぶアマツバメ科、その中でも日本最大種のハリオアマツバメは日本産鳥類中最速と思われ る。 新幹線並みとも言われるその飛翔は同じ日に飛んでいたノスリなどとは全くスピード感が違った。  ここは背の高い針葉樹に囲まれた現場なので空が小さくて、その姿が見えてから見えなくなるまでの 時間が数秒程度と短くファインダーに捉えるのも難しかった。
 この日は強い風の吹く曇り空だったが晴れ間も見え天気の悪い日に低く飛ぶとされるアマツバメ科の 習性に反していた。 1枚目は(2枚目より後の撮影)晴れ間に飛んだところで運良く青空バックになっ た。 しかもこの翌朝は雲一つ無い秋晴れだったのに低空を飛んだ(画像は割愛)。 雨の日にしか見 られないと思い込んでいたので勉強になった。 山間部でそこそこ標高の高い所だからハリオアマツバ メには低空を飛んでいるという意識は無かったのかも知れない。 一時的に滞在していた個体群が飛 び回っていたのか別々の個体が順次通過していたのかは謎だがいずれにせよ渡りの途中だったもの と思われる。
 同じアマツバメ科のアマツバメとの識別点は尾の形などでアマツバメの尾が燕尾なのに対しハリオア マツバメの尾は角尾でその名の通り羽軸の先端が針状に尖っている(下記拡大写真参照)。 またア マツバメは喉が淡褐色で胸以下に黒褐色の斑が有り腰が白いのに対しハリオアマツバメは額、腮、 喉、下尾筒などが白い。
 なお個人的な記録だが僕が撮影した野鳥の累計がこのハリオアマツバメでようやく250種に到達し た(移入種を除く)。 野鳥を撮り始めて僅か3年で300種に到達しそうだという人に出会った事が有る が僕の場合はフォトギャラリー開設以来9年近く、デジイチで野鳥撮影を始めてから10年以上、フィル ム時代から数えると25年も掛かって250種(265亜種)だ。 ちなみにその内大阪府下での撮影は1 80亜種となった。 だが無理に数を増やす事にばかりこだわっている訳ではない。 もしそれが至上命 題ならばネットなどで情報を仕入れて追い掛ければいいだろう。 僕個人の考え方だがある時それで は感動が薄いと気付いた。 今回ももし最初からハリオアマツバメが飛んでいると分かっていたら飛ん でいて当たり前だから感動も半分くらいだっただろう。 だからと言って全く闇雲に探鳥するという事でも なくいろんな事を総合的に考えながら予測を立てて行動する内にその予測が当たったり全く予想外の 事が起こったりして野鳥と出会う事が出来た時にこそ大きな感動が有るのだと思う。


 ノスリ:フォトギャラリー第324回他参照
 アマツバメ:フォトギャラリー第83回参照


 拡大写真;
 アマツバメの尾
 

 ハリオアマツバメの尾
 



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