フォト_ギャラリー

2017年11月30日 [ 第333回 ]

 ハイタカ,オオタカ

 

 

 ハイタカ(上=成鳥、下=幼鳥) Eurasian Sparrowhawk Accipiter nisus

 分類:タカ目 タカ科

 全長:雄32.0cm 雌39.0cm

 翼開長:60.0〜79.0cm

 分布:本州以北で留鳥または冬鳥。

 生息環境:森林、農耕地。

 食性:鳥類、小型哺乳類など。

 レッドリスト:準絶滅危惧(NT)

 フォトギャラリー:第331回他参照

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2017年11月17日

 撮影時間:11時43分28秒

 シャッタースピード:1/1600秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 撮影日:2017年11月17日

 撮影時間:12時44分48秒

 シャッタースピード:1/1250秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 オオタカ(成鳥) Northern Goshawk Accipiter gentilis

 分類:タカ目 タカ科

 全長:雄50.0cm 雌58.5cm

 翼開長:105.0〜130.0cm

 分布:全国で留鳥。

 生息環境:平地〜山地の林、河川など。

 食性:鳥類、両生類、小型哺乳類など。

 レッドリスト:準絶滅危惧(NT)

 フォトギャラリー:第241回他参照

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2017年11月17日

 撮影時間:09時56分20秒

 シャッタースピード:1/1600秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:マニュアル

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 せっかく秋晴れの紺碧の青空なので飛び物を狙って先日再発見したタカの撮影ポイントに3回目のお 出掛けをしたらまたハイタカが撮れた(フォトギャラリー第331回参照)。 3回通ってハズレ無しだ。  この日もよくタカが飛んだ。 ハイタカが見えた時は100m近い遠方の高い所をゆったりと飛んでいて 望遠レンズでも豆粒みたいにしか見えなかった。 「遠いなぁ・・・こっちに近付いて来てくれるかな ぁ・・・」と思いながら見ていると何か獲物でも見つけたらしくいきなり翼をすぼませてハヤブサ顔負けの 急降下でこっちに向かって矢の様に突進して来た。 そしてこの体勢のまま猛烈な勢いでアッと言う間 に僕のすぐ脇をかすめ飛んで林の中へ突入して見えなくなった。 もし100mを3.6秒で飛んだら時速 100kmという事になるが大雑把な計算ではそのくらいのスピードは優に出ていたはずだ。 実際この とき連写した画像を後から分析してみたところ明らかに降下に移ったと思われる最初のコマと僕の脇を 突っ切ってフレームアウトする直前の最後のコマとの時間差は僅か3秒だった(撮影データは秒単位で 記録されているので小数点以下の数値は不明)。 1枚目がその滑翔時の画像で、波状飛行する種類 の鳥を撮影すると瞬間的にこんなふうに写る場合も有るがハイタカは直線飛行する鳥だから滑空する 時にしかこういう体勢にはならない。 ハイタカの飛び物はこれまでにも随分撮って来たがどれも2枚目 の画像の様に翼を広げたところばかりだった。 タカの飛翔画像はどうしてもそういう姿になりがちだ。  1枚目の個体がもし時速100kmで飛んでいたとしたら1/1600秒で約1.7cm進むはずだから流 し撮り(※)みたいにきちんとファインダーで追従していなかったら被写体ブレしていたところだ。 さす がは猛禽の眼力、獲物を見据えているであろうその眼光に一点の迷いも逡巡も感じさせない凄みをみ なぎらせている。 胸に横斑が見えるので成鳥、2枚目は1時間後にゆったり飛んだ別個体で胸に三日 月斑が見えるので幼鳥だ。
 実はこの日最初に飛んだのはオオタカだった。 死角から突然現れて一度半円を描いたきりで見え なくなってしまった。 余りにも一瞬だったがたまたまそっちの方向を見上げていたので咄嗟に撮影出 来た。 このアングルだと似ているハイタカとの識別が微妙だがその識別点の一つは尾羽でハイタカは 最外側尾羽が長めで角尾に見えるのに対してオオタカは最外側尾羽が短めで丸尾(円尾)に見える傾 向が有る(下記拡大写真参照)。 個体差も有るかも知れないしたまたま最外側尾羽が換羽中で短い 場合も有るだろうからこれは飽くまで参考程度だ。 図鑑によればハイタカは尾が長く見えるとされるが 僕にはその違いがよく判らない。 その他の特徴としてオオタカ成鳥は鷹斑が細いので全体的に白っ ぽく見える傾向がある。 またハイタカは胴体が細めでスマートなのに対しオオタカは太く貫禄が有る様 に見える。 幼鳥と思われる個体は去年掲載しているが成鳥の掲載は約2年3ヶ月ぶりとなってしまっ た(フォトギャラリー第201回参照)。
 この日は思いがけない猛烈な動きや一瞬の出没に翻弄されて難しい撮影を強いられたが終ってみ れば滅多に無い様なシャッターチャンスに恵まれて満足の行く成果が得られた。

 (※) 流し撮り:被写体をファインダー中央付近に捉え続け意図的にシャッタースピードを遅くして背景 を流す事によってスピード感を強調する撮影テクニック。 厳密に言えば今回はシャッタースピードを遅 くしたりしていないし空抜けなら背景は流れないので厳密に言えばスピード感を表現する効果を狙った 流し撮りとは異なる。


 ハヤブサ:フォトギャラリー第187回他参照



 拡大写真;
 ハイタカの最外側尾羽
 

 オオタカの最外側尾羽
 



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