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2017年09月05日 [ 第314回 ]

 ヤブサメ,キビタキ,余録;ミヤマクワガタ

 

   

 

 ヤブサメ Asian Stubtail Urosphena squameiceps

 分類:スズメ目 ウグイス科

 全長:11.0cm

 翼開長:15.0cm

 分布:九州屋久島以北で夏鳥。

 生息環境:下草などの茂る林。

 食性:昆虫、蜘蛛など。

 フォトギャラリー:第242回他参照 

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2017年8月16日

 撮影時間:09時19分58秒

 シャッタースピード:1/10秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR

 撮影日:2017年8月16日

 撮影時間:09時19分50秒

 シャッタースピード:1/10秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 撮影日:2017年8月16日

 撮影時間:09時28分04秒

 シャッタースピード:1/25秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:2000

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 キビタキ(雌若鳥) Narcissus Flycatcher Ficedula narcissina

 分類:スズメ目 ヒタキ科

 全長:14.0cm

 翼開長:22.0cm

 分布:九州以北で夏鳥。

 生息環境:平地〜山地の林など。

 食性:昆虫、蜘蛛、木の実など。

 フォトギャラリー:第306回他参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2017年8月16日

 撮影時間:07時03分00秒

 シャッタースピード:1/10秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:絞り優先AE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 この日も鳥の姿が乏しく苦戦していたが野鳥が居ないのではなく僕が見つけられないだけだと自分に 言い聞かせて薄暗い林の藪の中に目を凝らした。 初めの内は何も居ない様にしか見えなかったが目 が次第に慣れて来てようやく何かがうごめいているのが微かに見えた。 何枚か撮影している内にヤブ サメっぽいと判って来た。 しかも2羽が同時に観察出来た。 スローシャッターだから写真では明るく 写っているが肉眼ではもっと暗かった(今回の画像は3枚目以外はシャッタースピードが1/10秒とい う野鳥写真には有り得ない様なスローシャッター)。 初めは10mほど距離が有ったが僕の方から接 近する事はせず辛抱していると向こうから次第に近付いて来た。 野鳥は慌ててこちらから近付くと逃 げてしまう事が多いが我慢して待っていると向こうから寄って来るものだ(そうならない事も少なくない が)。 この時も約10分間にもわたって近い所で林床を動き回ってくれた。 しかし暗過ぎてほとんどの カットが被写体ブレで没になった。 2枚目の画像を見る限り何か声を発していたはずだがただでさえ 聞き取りにくい声なので周辺の水音などにかき消されて何も聞こえなかった。 高音のさえずりの他に もう一つのヤブサメの特徴は見るからに短い尾羽だが何の為にこの様に進化(退化?)したのだろう か。 考えてみれば短い尾に何のメリットが有るのか分からない。 野鳥ファンが識別しやすい様に進 化してくれる訳は無いので何かちゃんとした理由が有るのだろう。 もちろん野鳥たちは理由や目的を 持って進化している訳ではなくたまたまそんなふうに進化したものが適者生存の法則により選別されて 生き残っているだけの話なんだけど・・・
 キビタキ雌若鳥(第1回夏羽?)は識別が難しいが最近撮って識別に悩んだばかりなので今度はすぐ に判った(フォトギャラリー第306回参照)。 ヤブサメより2時間余り前の早朝だった。 概して野鳥た ちは早朝に見られる事が多い。


 余録;ミヤマクワガタ
 

 誰しも子供の頃にやり残した事があるものだと思う。僕の場合それは・・・
 先月上旬だったが山地を歩いていたら林の中から1匹の昆虫が道に飛び出して来た。 近寄ってよく 見るとミヤマクワガタだった。 危険を察知して走りだしたので画像はブレブレ。 ミヤマクワガタの生き ている野生の姿は生まれて初めて見た。 子供の頃から一番好きな憧れのクワガタムシ(と言うより昆 虫の中で一番好き)だったから路傍の腐葉土の中に逃げ込むまでのほんの束の間だったが、それは それは鳥肌モノの感動だった。 「カネで買えないものは無い」などと豪語する成金も居るがこの感動 はお金では買えない。 言うまでもなく店で売っているものを見ても大した感動も無く自然の営みを肌で 感じる事も出来ない。 そういう店では僕が求める本物の感動は売っていないのだ。
 小学生のころ近所の上級生がどこか遠くへ引っ越して行った事があった。 そして夏休みの或る日ク ワガタムシをいっぱい捕まえて遊びに帰って来た。 その中に1匹だけ憧れのミヤマクワガタが混ざっ ていたが残念ながら既に死んでいた。 動かぬ死骸を見つめながらその時に思った「生きたミヤマクワ ガタを見たい」という僕の願いはいつしか記憶の彼方に忘れ去られてしまった。 そしてあの夏の日か ら四十数年後、全く思いがけず突然その日はやって来た。 もし四十数年後に願いが叶うと分かったら あの時の僕はどう思っただろう? 出来ればもっとゆっくり見たかったが、これも虫籠の中とは違う繕わ ぬ自然界だ。 ずっと後の時代の事だが、かつて腹部を食いちぎられて地面に散乱しているノコギリク ワガタのおびただしい量の死骸を見た事がある。 彼らは野鳥たちにとっては貴重な食料でもある。
 思えば子供の頃は実家の近くの竹藪を探検するのが大好きだった。 その後竹藪は開発されて巨大 なマンションが建ち僕も進学して生活スタイルが変わりそういう遊びがしばらくお預けになっていた。  社会人になって間も無く幸運にも自然を相手にする職種に恵まれたがプライベートで楽しむ余裕はほと んど無かった。 近年ようやくゆとりが出来て子供の頃にやり残した事を夢中になってやり直している様 な気がする。
 長かった今年の夏ももう終り、着実に秋から冬へと向かっている。 この夏の日の出来事もいつか遠 い思い出の彼方へ過ぎ去って行ってしまうのだろう・・・



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